Q: 育児によるパートナーとの関係変化をどう乗り越えましたか?
育児によるパートナーとの関係変化は、多くのパパが経験する大きな課題ですよね。コミュニティに寄せられた豊富な経験と知見から、関係を乗り越えるための実用的なアドバイスをまとめました。
1. メインの回答
まず大前提として、産後の女性の身体は「交通事故レベル」とも言われるほどの大きなダメージを受けており、心身ともに回復には時間が必要です。ホルモンバランスの変化、睡眠不足、社会からの孤立感などから精神的に不安定になりやすいことを理解することが、すべての第一歩となります。男性側は、パートナーが精神的に追い詰められるまでその大変さに気づかなかった、という経験を持つ人が少なくありません。
その上で、関係を乗り越えるために効果的だったアプローチは以下の通りです。
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コミュニケーションの質を変える 育児のタスク共有だけでなく、「お互いの気持ち」を伝え合う時間を意識的に持つことが重要です。パートナーが不安や不満を口にした時、すぐに解決策を提案するのではなく、「大変だよね」「不安に思うよね」と、まずは気持ちに寄り添い、共感を示しましょう。また、「いつもありがとう」「本当に助かるよ」といった感謝と労いの言葉を具体的に伝え続けることが、心の溝を埋める助けになります。
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主体的な協力体制を築く 「手伝う」のではなく、「自分がやる」という当事者意識が鍵です。育休を積極的に取得して育児のスタートから主体的に関わったり、「家事は俺がやるから休んでて」と率先して引き受けたりする姿勢が、パートナーの負担を減らし、信頼関係を築きます。保育園の送迎分担など、ライフイベントに合わせた具体的な協力体制を夫婦で話し合い、調整していくことも大切です。
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「夫婦」に戻る時間を作る 自治体のファミリーサポートや親族などに子どもを預け、夫婦二人きりでカフェに行ったり、食事をしたりする時間を作りましょう。物理的に子どもと離れることで、お互いに冷静になり、「親」ではなく「パートナー」として向き合いやすくなります。また、ハグや手を繋ぐといった日常的なスキンシップを続けることも、心の繋がりを保つために有効です(ただし、パートナーの体調回復が最優先です)。
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社会とのつながりを保つ 育児に専念するパートナーが社会から孤立しないよう、仕事復帰や一人の時間を持つことをサポートするのも重要です。また、パパ自身も同じ境遇の仲間と悩みを共有することで精神的な余裕が生まれ、結果的にパートナーとの関係に良い影響を与えることがあります。
2. とはいえうまくいかなかった事例
もちろん、努力が必ずしもすぐに報われるわけではありません。うまくいかなかった経験談も共有されています。
- パートナーからワンオペ育児の不安を打ち明けられた際、気持ちに寄り添えず「じゃあ、慣れるように頑張ろうか」と安易な解決策を口にしてしまい、相手を深く傷つけてしまった。
- パートナーのイライラや言葉の暴力に対し、こちらが家事・育児を頑張り、歩み寄ろうと努力しても、相手が許す気持ちになれず、関係が改善しなかった。その結果、パートナーへの恐怖心が植え付けられ、修復への気力が湧かなくなってしまった。関係の修復は、どちらか一方の努力だけでは難しいことがあります。
- 産後、スキンシップを試みても拒否され続け、話し合いを重ねたものの、最終的に「もう女性として見れなくなった」「兄弟のような感覚だ」と言われ、夫婦関係が破綻してしまった。
これらの事例は、良かれと思った言動や、多忙を理由にしたコミュニケーション不足が、意図せず関係を悪化させてしまう危険性を示しています。